こどもNISAはどのような制度?【令和9年1月から開始】

「子どもの教育資金を準備したい」「孫の将来のためにお金を残したい」と考えている方にとって、新たな選択肢となるのが「こどもNISA」です。
令和9年1月から、NISAのつみたて投資枠が18歳未満にも拡大されます。
一般に「こどもNISA」と呼ばれるこの仕組みについて、以前のジュニアNISAとの違いや、贈与税の注意点をご紹介します。
こどもNISAの基本的な仕組み
こどもNISAは、子ども名義の口座で投資信託などを積み立て、その売却益や対象となる分配金を非課税にできる制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始時期 | 令和9年1月 |
| 対象年齢 | 0歳~17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 非課税保有期間 | 無期限 |
| 投資対象 | つみたて投資枠の対象となる一定の投資信託など |
年間60万円は、毎月均等に積み立てると月5万円に相当します。上限まで投資する必要はなく、家計に応じた金額で利用できます。
ジュニアNISAとは何が違うのでしょうか?
以前にも、未成年者向けの制度として「ジュニアNISA」がありましたが、新規の口座開設や投資は令和5年末で終了しています。
こどもNISAは、ジュニアNISAがそのまま再開するものではなく、現在のNISAのつみたて投資枠を未成年者にも広げる仕組みです。主な違いは、次のとおりです。
| 項目 | ジュニアNISA | こどもNISA |
|---|---|---|
| 新規投資 | 令和5年末で終了 | 令和9年1月から開始 |
| 年間投資枠 | 80万円 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 400万円 | 600万円 |
| 投資対象 | 上場株式・投資信託など | つみたて投資枠の対象商品 |
| 非課税保有期間 | 原則5年間。 終了後も所定の年齢まで 非課税保有が可能 | 無期限 |
| 払い出し | 当初は原則18歳まで制限。 令和6年以降は制限を緩和 | 12歳以降、一定の条件で可能 |
こどもNISAでは、年間投資枠はジュニアNISAより少なくなる一方、非課税保有期間が無期限となり、成人後も継続して運用しやすくなります。なお、個別の会社の株式を直接購入することはできません。
すでにジュニアNISAを利用している場合は?
ジュニアNISAで保有している商品を、制度終了を理由にすぐに売却する必要はありません。
原則5年間の非課税期間が終了した後も、所定の年齢までは「継続管理勘定」に自動的に移され、引き続き非課税で保有できます。この勘定で保有できるのは、その年の1月1日時点で18歳となる年の前年末までです。
また、令和6年以降は、18歳未満でも過去の利益などへの課税を受けずに払い出せます。ただし、従来の払出し制限の対象年齢でこの取扱いを利用する場合は、一部だけを払い出すことはできず、すべての商品や金銭を払い出して口座を廃止する必要があります。
こどもNISAも、自由に引き出せるわけではありません
こどもNISAは、子どもの将来の資産形成を目的としているため、預金のようにいつでも自由に引き出せる制度ではありません。
12歳以降は、子どもの教育費や生活費などのために、一定の条件のもとで払い出しができます。
子ども本人の同意を確認する書面や、親権者等による申出書などの提出が必要です。
18歳になると成人向けのNISAへ自動的に移行し、その後も非課税で運用を続けられます。
親や祖父母が資金を出す場合は、贈与税に注意
ジュニアNISAとこどもNISAに共通する注意点が、投資資金の贈与です。
NISAは運用益を非課税にする制度であり、親や祖父母から子どもへの贈与そのものを非課税にする制度ではありません。
暦年課税では、贈与を受ける子ども1人につき、年間110万円の基礎控除があります。この金額は、贈与する人ごとではなく、子どもがその年に受けた贈与を合計して判断します。
例えば、同じ年に父からこどもNISA用として60万円、祖父から別途80万円を受け取った場合、合計140万円となり、原則として基礎控除を超える30万円が贈与税の課税対象となります。
子どもの財産として、記録と管理を大切に
親や祖父母から贈与する際は、誰が、いつ、いくら贈与したのかを明確にし、贈与契約書や振込記録などを残しておくことが大切です。親権者が管理する場合も、親自身のお金とは区別し、子どもの財産として管理しましょう。
また、非課税制度であっても、投資には値下がりのリスクがあります。進学などで使う時期が決まっているお金については、預貯金とのバランスも考えて準備することが大切です。
※本コラムは、掲載日時点の法令等に基づく一般的な解説であり、個別の事案について税務上の判断を示すものではありません。実際の取扱いは、具体的な事情や法令改正等により異なる場合がありますので、申告や手続きに当たっては、税理士等の専門家にご確認ください。




